2004-06-04-Friday

<講義 講義名="金融論" 限="2" 担当="数阪孝志">
<日付 曜日="金">6/4
<配布プリント枚数>1 - 金融論(第7回) IS-LM分析を使って金融政策・財政政策の効果と影響をみる

■金融論(第7回) IS-LM分析を使って金融政策・財政政策の効果と影響をみる (参考:伊藤元重マクロ経済学」)(その他の参考文献:「金融政策」改訂版、2004年 有斐閣、著者 酒井良清・榊原健一・鹿野嘉昭

  1. 経済政策とマクロ経済
    1. 政策目標(最終目標)
      1. 物価の安定
      2. 適切な経済成長
      3. 雇用の確保
    2. 中間目標
      1. 為替レート
      2. 金利
      3. 財政支出
      4. 国際収支
    3. 政策手段
      1. 金融政策 - 金利調整・マネーサプライの調整、外国為替市場への介入
      2. 財政政策 - 税の調整・政府支出の調整
  2. 金融緩和策の波及経路
    1. 買いオペ or 預金準備率引き下げ -A→ 貨幣量増大 -B→ 利子率下落 -C→ 投資増大 -D(乗数効果)→ 投資減少 -E(乗数効果)→ GDP減少 (前のGDP増大と逆方向に作用)
    2. 財政支出の増大が利子率を引き上げることを通じて民間投資の一部を「押しのける」結果 = クラウディング・アウト
    3. 所得増が貨幣需要に及ぼす影響が大きいほど(B),貨幣需要増大が利子率を引き上げる効果が強いほど(C),利子率の変化に対して投資が敏感であるほど(D),クラウディング・アウト効果は強く働く。