2004-06-18-Friday

<講義 講義名="物流論" 限="3" 担当="齊藤実">
<日付 曜日="金">6/18
<配布プリント枚数>0
<小テスト>あり - 問題.センターフィーとは何か説明しなさい(5分間)
<連絡事項/>

  1. (新聞記事) 米企業効率化へ在庫減、取引先と情報共有、IBM(年間経費70億ドル圧縮)、P&G(生産計画1時間単位)
    1. サプライチェーンマネジメントで在庫半減を目指す(P&G
    2. 取引先も巻き込んだ幅広い改革
    3. インターネットでICタグなどを活用
    4. 消費者主導型サプライネットワーク(CDSN)
    5. 従来の見込み生産を脱し、一時間単位で生産計画を立て、原材料メーカーなどに発注できる体制にする
    6. ウォルマートストアーズ・コカコーラエンタープライゼス
    7. 売店を巡回するトラックに積載量や最適な経路を指示する
  1. 生産の論理
    1. 大量生産の志向 - 乾いたタオルをさらにしぼる(日本企業の競争力の源泉)
      1. 生産の効率性追及 - より良い製品をつくるためにも
    2. 長い生産のリードタイム - ビールのリードタイムは2ヶ月ぐらい
      1. 生産工程独自の過程 - 見込み生産にならざるをえない。バカ売れを予測し見込み生産をしなくてはならない。
    3. 結果として「見込み生産」
      1. 投機の論理
      2. 大量の在庫発生の可能性
  2. 延期・投機の理論(教科書26ページ) - Principle of postponement/speculation(推測)
    1. 延期
      1. 製品形態と在庫投資の決定を延期する - 実際の需要が分かるまで、できるだけ延ばす。
      2. 製品形態決定地点と在庫位置を実需発生地点へ近づける
    2. 投機 - メーカーは投機に走りやすい。メーカーは「いけいけドンドン」だった。作れば売れる状態。
      1. 需要予測に基づく計画的な生産・流通活動
      2. 見込みによる大量生産、大ロット流通
  3. ロジスティクスの論理
    1. 実需(実際の需要)対応
      1. 市場の販売動向を重視
    2. 在庫の最小化
      1. 無駄の削減 - 脂肪を蓄えると成人病生活習慣病)になる。
    3. 望ましい受注生産 - 豚カツをあらかじめ揚げておかない?受注生産だけでできる企業は、ほんの一握り。
      1. BTO(Build to order) - デル(Dell)のやり方
      2. 延期の論理
  4. 生産の論理とロジスティクスの論理の調整
    1. 多品種少量生産への転換 - 教科書p64注、味の素、キューピー
      1. セル生産方式Canon(キヤノン)が採用)、需要対応 - ベルトコンベヤは段取りに時間がかかる。セル生産方式は一人で全部やる。
    2. 生産の最終段階を延期
      1. 半完成品でとどめ最終工程で実需を反映
      2. 市場の販売動向に近いところで最終加工組立
    3. 生産計画の短期化
      1. 1ヶ月単位から1週間単位へ、柔軟な対応