2004-05-20-Thursday

<講義 限="1" 講義名="交通論" 担当="齊藤実">
<日付 曜日="木">5/20
<小テスト>あり.質問(10分間) 貨物の輸送分担率において、トラックがトン単位でウエイトが非常に大きいのに、トンキロ単位でウエイトが低下してしまう。逆に、内航海運はトン単位でウエイトが非常に小さいのに、トンキロ単位では大きなウエイトになる。なぜそうなるのか理由を述べるとともに、このことから何が分かるのかを説明しなさい。 解答 - トラックは短距離輸送。内航海運は遠距離。
<配布プリント枚数>0

  1. (日経 2004年5/7(金)) 中部新空港をハブに、全日空海外勢と連携,国際線への乗り継ぎ拠点、地方の旅客に照準、「新ルート」需要は未知数。
    1. JALエールフランスと共同運航
    2. バンコクや釜山便なども増便
    3. 成田や関空に比べて割安な着陸料
    4. トヨタ自動車などのビジネス旅客需要や地方路線との乗り継ぎの利便性に着目
    5. 全日空は今年3月中日本エアラインサービスの株式を取得し傘下に収めることを決めた
  1. 現代における交通の特徴
    1. 輸送機関分担率にみる変化
      1. 貨物・旅客輸送における自動車の分担率の急激な拡大(先進国に共通した傾向)
    2. モータリゼーション(自動車化 - 自動車が大衆の生活で広範囲に利用されること)の進展 … 自動車が急速に普及する。
      1. それに伴い生活や社会の構造も変化する
      2. 自動車先進国アメリカで進展し、その他の先進国で普及
      3. 開発途上国でも急激に進展しつつある。
        1. タイの首都バンコクでは昼間はトラックを1台もみかけることがない(交通規制のため)。夜は大型トラックが入れる。トラックを規制しても大混雑。日本の中古車がたくさん輸出されている。新車の購入も増えている(所得が低いにも関わらず)。関税が高い。現地生産だとコスト高(大量生産ができないため)。
  2. モータリゼーションがもたらす変化(2つの事例)
    1. 旅客輸送における自家用車の普及 … 地域の構造を変えてしまう。
      1. 郊外型の大規模ショッピングセンターの形成
        1. 岡田克也(東大法学部卒業 → 通産省官僚 → 未来の総理大臣?) - ジャスコ(現イオン)の創業者の息子
        2. アウトレットモールができている(軽井沢、御殿場など)
        3. 巨大な駐車場が必要(地方では特に) - モータリゼーションと関係。
      2. 従来の駅を中心とした商店街の衰退
    2. 貨物輸送(貨物輸送のトラックの割合(トンは90%))におけるトラックの普及
      1. 迅速で弾力的な輸送の実現 … 長野市の中心街(ダイエー、そごう)は空洞化している。
        1. 宅配便の成長(産地直送サービス、ジャパネットたかた
        2. 無店舗販売の隆盛(モノがデジタル化するとインターネットで完結する。ほとんどの商品はデジタル化されないので、トラックなどで配送する必要がある。)
        3. 新たな流通革新の進展