2004-06-11-Friday

<講義 講義名="物流論" 限="3" 担当="齊藤実">
<日付 曜日="金">6/11
<配布プリント枚数>0
<小テスト>あり - 問題.総合スーパーはITの積極的な導入を行っているが、イトーヨーカ堂ボトムアップ型と呼ばれイオンはトップダウン型といわれている。こうした総合スーパーにおける情報システム導入の違いについて具体的に説明しなさい。
<連絡事項>

  1. 小売が運営
    1. 多用な運営形態
      1. 自社所有・自社運営 - 物流センターを自前でもっていても、自分で運営しているとは限らない
      2. ベンダー(納入業者 - 卸、メーカーなど)・物流業者(トラック業者など)へ委託 - トラック業者は不況で倉庫業などもやっている(倉庫業者も小売が求めている物流センターの役割を求められている)
      3. (P34の図2-2) ベンダー(納入業者)からセンターフィーを徴収 - 納入価格の1割にもなることもある
        1. 小売が卸売業者の代わりに物流拠点を運営する
        2. コストセンター(経費がかかる場所)からプロフィットセンター(利益を生む場所)へ
        3. 納入業者の反発(「センターフィーが高すぎる」などの文句)
  1. ケーススタディ
  2. (教科書P40)イトーヨーカドーロジスティクス
      1. ダイエーは調子が悪いが、イトーヨーカ堂とイオンは好調
      2. イトーヨーカドは代表卸(共配拠点(TC・DC))を利用している
      3. イオンは全て小売で物流機能をまかなっている。卸売り業者を全く利用しない。
    1. 基本的に既存の卸売機能を重視
      1. 卸売業者依存の物流システム
    2. 物流センターの管理・運営の外部委託
      1. 土地資産は所有しない
      2. ベンダー(窓口問屋)、物流業者への依存
    3. 「一括物流」の展開
      1. 基本的原則は納品を束ねる - 小売店の棚に入れやすいように商品を分けて納入する
      2. コンビニのロジスティクスを踏襲- セブンイレブンジャパンの経常利益が親会社のヨーカー堂(鈴木敏文?)を上回ることもある。
  3. イオンのロジスティクス - イオン、シャープとの取引を停止・液晶テレビ問題で http://www.google.co.jp/search?q=cache:H-nhlQl7zxkJ:www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20040610AT2F1000E10062004.html+%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%80%80%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%97&hl=ja
    1. メーカーとの直接取引志向
      1. 「中抜き」によるコスト削減効果を期待
      2. 卸依存の物流システムからの脱却
    2. 調達物流システムの新たな構築
      1. 小売自らの責任で物流システムを構築
      2. 物流拠点集約化による物流コスト削減効果
      3. パートナーとしての物流業者への依存
      4. サードパーティロジスティクス3PL)に対する期待
  4. (新聞記事) 圏境を越えて、交通の変革に乗る
    1. イオンが2003年2/25日に関西NDC(日本最大級の物流センター)を稼動させた
    2. 物流費を年間50億円削る
    3. 運営を日立物流に委託し、経費を減らす「サード・パーティ・ロジスティクス3PL)」を採用した。
    4. メーカーに対して、問屋を外せば得、と直接取引を促し、仕入れ原価の引き下げとより迅速な納品を目指す
    5. 物流センターの集約・大型化は値下げ圧力に応える切札の1つ。物流戦略は企業の命運を左右しはじめている。
  5. P47 3章 生産機能とロジスティクスの関係 - 教科書P48図3-1を参照
    1. メーカーにおける生産機能
      1. 受注販売情報 → 需要予測 → 生産計画
    2. 連動するロジスティクス
      1. 調達部門
        1. 調達計画